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54日目:「プロ志向」という便利すぎる方向性
ハルさん。 最近、メン募とかで「プロ志向」っていう言葉をよく見かけるんですが、「プロ志向」って一体なんなんでしょう? やっぱりプロを目指している人ということになるんでしょうか。
何だろうね? それはメン募で「プロ志向」と書いている彼らにしか分からない。 ・・・と言っていたら話が終わってしまうので、今回は「プロ志向」について触れてみようか。
プロ志向とは一体どういう意味?
まずはプロ志向というのは言葉について考えてみようか。 プロ志向という言葉の意味は「音楽という分野で職業上の生計を立てることを目指す」というものだ。 一言でいえば「バンド活動でお金を稼いで暮らしていくことを目指す」ということだね。
なるほど。 バンドマンなら一度は夢を見ますよね。
音楽のプロ=メジャーデビューとは限らない
ここで重要なのがあくまで「バンド活動の収入で暮らす」のがプロということ。 メジャーデビュー=バンドのプロとは限らないということだ。
インディースバンドでもお金を稼いで生活できればそれがプロってことですね。 私が小さい時はバンドで飯食べていくなら「メジャーデビュー」って感じでしたけど、最近はそうとは限らないですもんね。
そうだね。 メジャーデビューしてもアルバイトしている人もいるし、インディーズでいっぱい稼いでいる人もいる。 メジャーデビューのアーティストのみがプロとするのは、ちょっと違うと思うよ。
あなたはどんなプロ志向?
プロ志向と一言でいっても、メン募を見ていたり実際に人に会ったりすると、様々な「プロ志向」があることを実感するよ。 「メジャーデビューがしたい」とか「音楽で食っていきたい」って人はもちろん「あまり考えてないけど何となく」とか「響きがかっこいいから」とか「演奏がうまくなりたい」とかね。
後半のはなんとも・・・。 メン募の条件で「プロ志向」にしたとしても、それだと方向性がピッタリ合う人はなかなかいなそうですね。
そうなんだよ。 いわゆる「とりあえずプロ志向」が広まっているから、上記で説明したプロ志向の人なら、その旨をしっかりと書いておくと良いかも。 ・・・あわよくばプロになりたいと思っている人にとって「プロ志向」という言葉は便利すぎるね。
プロ志向同士でも活動の方向性が合うとは限らない
実際にメンバー募集とかで顔合わせするとして、自分と相手が同じプロ志向という名目であったとしても、 何か言わずとも活動の方向性が一致していると思ったら、それはとても危険な賭けだ。
いろんなプロ志向がいて、音楽のプロでもいろんな形があるわけですしね。
だから、「自分の目指す目標」とそれを実現するための予定や手法・・・いわゆる「プロセス」を互いにしっかりと確認する必要がある。 逆にそれがぱっと浮かばないようではプロ志向という言葉や憧れだけに終わってしまうよ。 それこそ「とりあえずプロ志向」だね。
やっぱり本気で向き合うには覚悟がいりますし、気持ちだけでなく、現実的になるところはならないとダメということですね。 もやもやとぼやけているものをハッキリさせるのは大変そうですが。。
プロ志向という便利すぎる方向性を乱用しない
本当にプロを目指している人と、なんとなくぼんやり考えている人とでは方向性が合うはずもない。 だから前者以外の人は、安易に「プロ志向」という言葉は使わない方が良い。 本当にプロを目指して日々を立ち向かっている人からしたら、時間の浪費になってしまう可能性が高いからね。
そうですね。 アマチュアはアマチュアで音楽は充分楽しめますからね!
プロを目指すだけが音楽じゃないし、バンドじゃない。 うまい演奏を目指すのはプロ志向のバンドだけじゃない。 そして何より、プロになることが一番音楽を楽しむことではない。
音楽はどう楽しむかは人のライフスタイル次第。 プロを目指すのもあり、趣味の世界で没頭するのもあり。 「プロ志向」という言葉にこだわる必要なんてどこにもないよ。
◆まとめ
今回の講座『「プロ志向」という便利すぎる方向性』
- プロ志向とは「バンド活動でお金を稼いで暮らしていくことを目指す」こと。そしてメジャーデビューのアーティストのみがプロというわけでもない。
- 最近は本気でプロを目指していない「とりあえずプロ志向」が広まっているから、プロ志向同士であっても活動の方向性が一致する保証はどこにもない。
- 「自分の目指す目標」とそれを実現するための予定や手法・・・いわゆる「プロセス」を互いにしっかりと確認する必要がある。それを具体的に出来ないとプロ志向とは言えない。
- プロになること、プロを目指すことが音楽を一番楽しむことではない。それは人のライフスタイルによってさまざまである。だから「プロ志向」なんていう言葉にこだわる必要はない。