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演奏技術編5日目:一歩上のストローク(バッキング)を -後編-
前回、紹介したストローク(バッキング)のコツを踏まえての今回の講座となります。
「一歩上のストローク(バッキング)を -前編-」を読まれていない方は、先にこちらをお読みになることをおすすめします。
前回紹介したストロークのポイントである「強弱」「アップ/ダウン」「リズム」「早さ(キレ)」「運指」を意識していくと、それによって発生すると思われる新たな課題について、今回は紹介していきたいと思います。
(なお、その課題については筆者の経験によるものです)
強弱を意識したら、リズム(刻み)が乱れる
バッキングの強弱を意識していると、リズムが乱れることはよくあります。もちろん、その逆も。
強く弾く時というのは、腕に力が入り、ストロークスピードも速くなります。
そのため、普段と同じように弾いているとストロークのタイミングがフライングしていきます。
対策方法
対策方法としては、非常にスローテンポで強弱を変えるストロークを練習して、踏ん張るコツをつかむ事です。
頭の中で、ビートごとに拍を合わせて弾くという意識を持って弾くようにするとよいと思います。
アップ/ダウンストロークでリズム・強弱が乱れる
録音してみると分かるんですが、普通に8ビートでバッキングしているだけでも、ダウンストロークとアップストロークのリズム、そして強弱が均一でないことはよくあります。
アップストロークのタイミングがもたついたり、ダウンとアップで明らかな音量差があるようなケースは珍しくありません。
重力の影響でアップストロークが消える
理由としては、ダウンストロークが重力を利用して楽に弾けるのに対して、アップストロークは重力に対抗して腕を動かさなければならないためです。
それによって、ダウンとアップを同じように弾いている方は、アップストロークのタイミングが遅れ、音も弱くなってしまうのです。
対策方法
ダウンとアップでは、アップストロークを強めに早めに意識して弾くことで、大体同じようなストロークになると思います。
あとは地味だけどストロークを録音しながら、繰り返し練習することです。
ストロークスピードを上げて、キレよく弾いたら強く弾いてしまう
ストロークのキレを上げるために、腕を早く振ったら弱く弾く事が出来ずに、強く音がなってしまうパターンです。
これはある程度は仕方がありません。
(スピードが上がれば、その分だけ運動エネルギー(?)が増えるので)
対策方法
とはいえ、ある程度は対策が可能です。
まずはとにかく「腕の力を抜く」ことです。
そして、弾く強さは「ピックを握る指」でコントロールすることです。
それによって、速いストロークでもあまり強い音を出せずに弾く事ができます。
弾いた後に腕を止めよう
ストローク時には、弾いた後には一瞬腕を止めましょう。
腕を止めずに次のストロークに移ってしまうと、必然的にストロークスピードが遅くなるため、キレが悪いです。
ストロークが上手なギタリストは、次に弾く音が来るまでのわずかな時間でも腕を止めることで、ストロークのキレとリズムを乱さないようにしているのです。
ストロークは問題点を意識しながらひたすら反復練習
以上、2回に分けてストロークについて解説しましたが、いかがだったでしょうか?
ストロークは、早弾きと違って分かりやすく目に見える部分ではありません。
しかし、バンドの演奏全体を通して考えれば、早弾きより重要度は高いと思います。
練習のポイントは「録音すること」です。
弾きながら、細かい部分を聴くことは難しいです。
録音した音を聞きこむことで、問題点・改善点が分かりやすくなります。
問題点・改善点を意識しながらひたすら反復練習を繰り返しましょう。
この講座のポイントはココ!
強く弾く時というのは、腕に力が入り、ストロークスピードも速くなるため、タイミングにばらつきが生まれやすい。
しっかりと拍に合わせてストロークする意識を持とう。
ダウンストロークが重力を利用して楽に弾けるのに対して、アップストロークは重力に対抗して腕を動かさなければならない。
その影響で、強弱やリズムがアップとダウンで異なってしまうことが多い。
ストロークのキレを上げるためには、とにかく腕の力を抜いて、速く腕を振ること。
また弾いた後は次のストロークまでのわずかな時間、腕を止めるようにしてリズムを安定させよう。