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音作り編11日目:ギターソロの音作り処方箋
ギターソロはギタリストにとって最大のアピールの場であり、腕の見せ所です。 それゆえにフレーズやパフォーマンスなどにこだわりを持って取り組む人も多いですね。
反面、ギターソロ用の音作りというのはその自己主張ゆえの自己満足に陥ってしまったり、「目立つのが苦手」という理由から控えめで、ギターが際立たない音作りになってしまうというケースも少なくありません。 今回はギターソロの音作りについて紹介していきたいと思います。
ギターソロで求められる音作りは?
ではそもそも、ギターソロで求められる音作りとは何でしょうか? 音作りをするには完成系の音を頭の中でイメージすることが求められるから、まずここで一度考えてみましょう。 とりあえず自分が思いつくのは以下のポイントです。
- 他の伴奏に埋もれない音量のブースト
- フレーズや曲の世界観・展開を活かす音質
- 耳障りにならない配慮
ギターソロとはギターが主旋律
ギターソロとは、ボーカルが歌わずに、ギターがメロディライン、つまりは主旋律のフレーズを弾く部分のことです。 ここで「主役」ではなく「主旋律」と書いたのは、バンドの主役はあくまで「ボーカル」と考えているからです。 劇とか映画でも脇役にスポットが当たるシーンがありますが、それくらいのニュアンスです。
ですが、スポットが当たる以上、それが注目されないのではあまり効果的ではありません。 そのため、ギターソロの音量は他の伴奏に埋もれない程度にブーストさせる必要がありますね。
マルチエフェクターをお持ちの方なら、ソロ用のパッチを作っておけば、音質や音量も区別できるので効果的ですね。
コンパクト派の方は、ラインセレクターでソロ用の音を別に作っておくか、歪み系のエフェクターをブースト用として専用で使いましょう。
ブーストさせる際には、ドライブはあまり上げずにレベルを上げるとよいでしょう。
(ソロで歪みをより効かせたい場合にはドライブもあげましょう)
フレーズや曲の世界観・展開を活かす音質を
「ギターソロ=歪み」的な風潮があるのは否定しませんが、フレーズや曲の世界観・展開を最大限に引き立たせる音質を考える必要があります。 ギターソロは、ロックやポップの場合、多くは感情をより膨らませるシーンが多く、歪んだ音はそれを助長する力があると思います。 ただし、全てがそれで良いかといえば、答えはNOでしょう。
アコースティック色が強い曲や、まったりした曲、オシャレな曲であれば、クリーントーンやクランチでのギターソロの方がマッチする場合も多いはずです。 またフレーズも、アルペジオ的な音運びのソロの場合に、歪みが強いと音が潰れてしまうこともあります。
耳障りにならない配慮
ギターソロで目立とうとして、ついついやってしまうのが「歪みすぎ」「音でかすぎ」「耳にキンキンくる」というケース。 歪ませすぎると音の芯がなくなり、音が通りづらくなり、更に音を上げて、抜けをよくするためにトレブルを上げて・・・という悪循環にはまらないように、「リスナーが聴いて心地よい音」という視点を忘れずに。
歪みはオーバードライブを基準に
曲のジャンルにもよりますが、オーバードライブ程度の歪みで充分だと思います。
深いディストーションやファズまでいってしまうと、相当気を使わないと「聴く人を選ぶ音」になってしまいますので注意が必要です。
(バンドマンならともかく、一般の方にとって大音量での歪み音は不慣れな方も多いです。HRやHM系のイベントならともかく、オールジャンルなどでは客層もさまざまです)
ピックアップはセンターがおすすめ
ストラトタイプのギターを使用している場合、ピックアップはセンターがおすすめです。 フロントやハーフトーンは音圧や伸びが弱点であり、リアは音が硬く軽く、音圧がちょっと弱いためです。 センターであれば、音圧や音の硬さがちょうど良いです。 ちなみにリアピックアップの音は、カッティングとの相性はとても良いので、何事も適材適所です。
トレブル・プレゼンスの設定に注意!
ギターソロはハイフレットを使った高音域でのフレーズが多いかと思います。 だからといって、トレブルやプレゼンスを極端に上げるのは避けた方がよいでしょう。 中音と低音が弱まり、音圧が軽く、場合によっては耳にキンキンきてしまうリスクもあります。 ギターソロの音作りだけでなく、トレブルとプレゼンスのイコライザ設定には注意を払う習慣をつけると良いと思います。
この講座のポイントはココ!
ギターソロとは、ギタリストにとって腕の見せ所!他の伴奏に埋もれない程度にブーストさせて音量を確保する必要がある。
「ギターソロ=歪み」的な風潮があるけど、そこに固執せず、曲の世界観や展開、フレーズによってそれにピッタリの音質を考えよう。
ギターソロで目立とうとして、ついついやってしまうのが「歪みすぎ」「音でかすぎ」「耳にキンキンくる」という悪循環に陥らないように、音量・歪み具合・トレブルの設定には注意しよう。 何事もやり過ぎはよくない。