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24日目:スケール外のコードをコード進行に使ってみよう
前回まででメジャースケール上の音で構成されたコードの構成などについて触れてきたね。 コード進行についての講座もいよいよ佳境。 今回はスケール外のコードもコード進行に使ってみよう。
よろしくお願いします!
ダイアトニックコード
ちなみに今までやってきたコード進行で、以下のコードはダイアトニックコードと呼ばれる。 とりあえずキーはCメジャースケールで表しているよ。
ルートコードのトライアドから1音ずつ上がっていくコードのことですね。
そう。 このダイアトニックコードとそれ以外のメジャースケールの音で構成されたコードというのはメジャースケール上の音を使っているので、安定した響きになることが多いね。 実際、ポップシーンでもスケール上のコードのみで構成された曲も少なくない。
曲に広がりを与えるのがスケール外のコード
だけど、ずっと作っているとふと思うときがある。 「響きに刺激がない」「なんだか縛られている感じがする」といった風にね。 音楽において「安定している」とは裏を返せば「窮屈な感じがする」ということになることもある。
そこでメジャースケール外の音を含んだコードをコード進行に組み込むわけですね。
スケール外の音をコードに含めると、不安定な響きになることも多い。 そのため、ここからコード進行考案のハードルは一気に上がるんだ。
なるほど。。心しておきます。。
そこで今回は、Cメジャースケールをベースとして、ポップやロックシーンでよく使われるスケール外コードを紹介していきたいと思う。 ついでにそのコードを使用する際に、メロディとして使いやすいと思われる音も紹介するよ。
ポップ・ロックでよく使われるコード集(Cメジャースケール編)
- E(3度のメジャーコード)
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構成音は「ミ」「ソ#」「シ」。
スケールコードのEmと比べると深刻さと感情が飛躍的に増す。 扇情的な曲では非常によく使われる。
(例:C→E→Am、F→G→E→F)
メロディで組み込みやすい音は「ミ」「ファ」「ソ#」「ラ」「シ」「ド」「レ」。 - B♭(短7度のメジャーコード)
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構成音は「ファ」「シ♭」「レ」。
浮遊感や物足りなさ、変化を感じる響きである。 曲調に変化を加えたい時に組み込むと有効だ。
(例:C→B♭→F→G、C→B♭→G)
メロディで組み込みやすい音は「ファ」「ソ」「ラ」「シ♭」「ド」「レ」「ミ」。 - A(6度のメジャーコード)
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構成音は「ラ」「ド#」「ミ」。
広がりや解放、変化を感じる響きである。
(例:F→G→Asus4→A)
メロディで組み込みやすい音は「ラ」「シ」「ド#」「レ」「ミ」「ファ」「ソ」。 - D7(2度のセブンスコード)
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構成音は「ラ」「ド」「ファ#」。 不安定や思慮、哀愁を感じる
コード進行例
スケール外の音を含んだコードを使ったコード進行例を紹介する。 コード進行に行き詰った際の参考にしてもらえたら大変嬉しいです。
- 切なく情熱的なコード進行
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F→G→E→Am
- 地平線の広がりをイメージさせるコード進行
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C→B♭→F→Fm
- バラード向けのやわらかくしっとりしたコード進行
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F→G→Gm→C7
- 大サビ向けの盛り上がるコード進行
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Am→G→Asus4→A
- フォークソングで多用されるサビへのつなぎコード進行行
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Dm→D7→G→G7
習うより慣れろ&先輩から盗め!
スケール外のコードを含んだコード進行を考えるのには、とにかくいろいろ試して体でコード進行の「響き」を覚えていくしかない。 「え?こんな組み合わせあり?」と思う大胆な組み合わせも試してみよう。
コードの組み合わせは小節数によっても印象がまったく変わる。 2小節だけのコード進行と、それに2小節を加えた4小節のコード進行では、全く印象が異なることも少なくない。
やっぱり成功と失敗といった経験の積み重ねが重要ということですね。
その通り。 なるべく柔軟な発想で取り組むのがコツだ。
あとはプロのアーティストのスコアを持っているなら、その楽譜をペラペラめくってコード進行を参考にしてみるのも大事だ。 かっこいいコード進行や、意外な響きのコード進行などは参考にして、自分のコード進行作成能力を伸ばしていこう。
◆まとめ
今回の講座『スケール外のコードをコード進行に使ってみよう』
- ダイアトニックコードなどのメジャースケールの音で構成されたコードは安定した響きになることが多い
- スケール外の音をコードに含めると、不安定な響きになることも多いため、コード進行考案のハードルは一気に上がる。
- スケール外のコードを含んだコード進行を考えるのには、経験と試行錯誤、柔軟な発想が重要だ。
- コードの組み合わせは小節数によっても印象がまったく変わる。